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闘病記12-4

12月2日

またまた続き

❲ネタバレ有るかも!❳

僕がこの進撃の巨人が秀逸だと思うのは何と言っても、これって今現在の我々の隠された歴史の事実を作者が知っていて、曖昧にだけど真相を暴露しようとしてんじゃないの?と思ってしまったことにあります。

これを日田市の若者が全部一人で考えた?しかも十数年も前から?だとしたらこの作者、諫山創という人はまぎれもない大天才!?
どんな作品でもその内容や経過に穴やぎこちなさみたいのが有るはずなのに、この作品にはそれがほとんど感じられ無いのです。

この作品の注目点を言うならば、「敵は誰なのか?」

敵はモチロン、人類にとっては巨人に決まってるじゃないの?
ということで、登場人物(壁内人類ですね)たちも巨人制圧の為にあらゆる努力をします。
巨人一体を倒せばどれ程の成果か。…物語の冒頭の方はそこから入って行く。
ところが中盤から次第に謎が判明して来る。目に見える敵の姿が段々変わってくるのですね。それはエルヴィン団長の質問から始まります。「我々の本当の敵は何に見える?」
疑問が投げかけられるのですが、本当の敵は誰なのか?
こういうナゾ解きのような流れが秀逸です。

現代の我々日本においても、江戸時代の300年の鎖国(実はとても安定した平和な時代であった)が破られてからは、敵は幕府だったり、薩長だったり、イギリスだったりアメリカだったり、ロシアだったり、現在においては中国だったり韓国だったり…
我々の目に見える敵は、その時々によって姿を変えて主に「国家」の形でやってきます。
勿論、それらは我々の目にはっきりと見える敵なのですが、本当の敵はその背後におり、それが近年次第に判明してきているのですね。それが一体誰なのか。
実はそこが問題なのであって、本当の敵は我々の目からは隠されてあからさまには現れない。

この話の中でも実は本当の敵は別にいるのだ、ということがわかって来るのですが、物語が進むにつれて、読者は「人類て、壁内にしかいないのかいな?」という疑問を持つようになる。この徐々に秘密が明らかになる過程も秀逸です。

話か進んでいくと、やはり壁外にも人類は存在するらしいという事が解ってくるのですが、では何故この大勢の壁内人類は、壁外の事に思いを馳せなかったのか?今まで壁外にも世界が広がっているのだと言う事が解らなかったのか?

壁内に人類が入って来て、壁で世界を閉ざしたのが100年前らしいのですが、100年くらい前の記憶なら文章、或いは伝承によってでも残っているだろうにと思うのに、全人類が忘れている。何故か。それは実は初代フリッツ王の力によって、人々の記憶が改ざんされていたことが解るわけです。

考えて見れば、現在戦後75年、いや76年…僕達は76年前にGナントカによって歴史が改ざんされたとすると、宇佐神宮のご神祭が誰なのかも知らない…我々の記憶も実は改ざんされていた…?こういう示唆が有ったと思うのはヒネクレ者の僕だけでしゃう。
現に我々は我々の本当の歴史も知らないでいるのであります。改ざんというより戦後の教育ですね。

で、この話に戻りますが、登場人物達は、新たな背後の敵と戦うようになるのですが、実は、意外な所に「本当の」首謀者が!
この話は、結局の所、この首謀者によって操られていた世界の話だったということが解ります。
ですが、その「首謀者」すらも運命の歯車の中で最善の道を求めてさまよい、最善と思われる道を選択するしかなかった。自分で歴史を切り開いて、新歴史を作ろうとしたのではなく、あくまで歴史の流れに乗り、その中で最善と思われる道を選択したに過ぎないのですね。
この首謀者は「じゃあどうしたら良かったんですか!?もっといい方法が有ったなら教えて下さいよ!」と叫びます。どうしたらいいのか、どうすることが正解なのかが彼でさえ(いや誰にも)解らないのです。
だから僕達もどのような道を行こうとも、結局は歴史を作ろうとするのでは無く、いかに歴史の流れに乗るかが大切なんだということのようです。
「首謀者」の選択が最善のものだったのかは結局この物語の中では判明しませんが、単行本最終巻34巻の末尾に追加された4ページの書き下ろしによれば、この話が全て終わった後にも歴史は流れ、繁栄と滅亡を繰り返し、歴史はまた繰り返すということが描かれる。
もしかしたら僕達の想像の及ばない何万年、何十万年の以前には
今では想像出来ないような世界が、この地上に繰り返されていたのかも知れないとも思えるのです。

話がややこしくなってしまいましたか結論は、日田市に産まれたこの諫山創という逸材。この人が描いた「進撃の巨人」。
こういう物語が日田市出身の作者によって描かれた事が驚きであり、読んだ事の無い方は是非ご一読を、という事でした。

僕の体調の方はお陰様で、手術跡の痛みが徐々に薄らいで来ているみたいです。
復帰は…今少しかなぁ。
もうしばらくお待ち下さい。

復帰出来るまでの間、「進撃の巨人」でも読みながら気長にお待ち頂くと嬉しいです、というお話でした〜